J-REIT分析 2013年1月5日①

今年の目標はブログの英語化(目標は高く)。inzaiです。こんばんわ。

某ブランドの招待セールで10年ぶりに冬コートを新調、生まれて初めて春秋用の薄手のコートを買いました。これで「君、見てるだけで寒そうなんだが」とか「袖口ボロボロだけど気づいている?」とか周りに気遣いされてなくて済みます。ひょっとしたら株高が潜在的に私の財布の紐を緩めているのでしょうか。

本日は昨年10月28日以来、ほぼ2カ月ぶりのオヌヌメランキングです。まずおさらい。

前回時以降のリターンランキング、銘柄コード、銘柄名、リターンを並べたものです(コメントはランキングの後)。

1 8986 日本賃貸住宅投資法人 20.21%
2 3234 森ヒルズリート投資法人 18.09%
3 8987 ジャパンエクセレント投資法人 15.89%
4 8975 いちご不動産投資法人 14.12%
5 8957 東急リアル・エステート投資法人 13.50%
6 8953 日本リテールファンド投資法人 13.21%
7 8976 大和証券オフィス投資法人 12.39%
8 8954 オリックス不動産投資法人 11.94%
9 8968 福岡リート投資法人 11.85%
10 8973 積水ハウス・SI 投資法人 11.50%
11 8952 ジャパンリアルエステイト投資法人 10.31%
12 3249 産業ファンド投資法人 10.10%
13 3279 アクティビア・プロパティーズ投資法人 9.92%
14 3278 ケネディクス・レジデンシャル投資法人 9.67%
15 8951 日本ビルファンド投資法人 9.62%
16 8984 大和ハウス・レジデンシャル投資法人 9.52%
17 8956 プレミア投資法人 9.09%
18 8964 フロンティア不動産投資法人 8.49%
19 3226 日本アコモデーションファンド投資法人 8.35%
20 8958 グローバル・ワン不動産投資法人 7.98%
21 8972 ケネディクス不動産投資法人 7.67%
22 8985 ジャパン・ホテル・リート投資法人 7.04%
23 8979 スターツプロシード投資法人 6.39%
24 8967 日本ロジスティクスファンド投資法人 5.94%
25 8955 日本プライムリアルティ投資法人 5.79%
26 8977 阪急リート投資法人 5.54%
27 8960 ユナイテッド・アーバン投資法人 4.83%
28 3269 アドバンス・レジデンス投資法人 4.56%
29 8966 平和不動産リート投資法人 3.72%
30 3240 野村不動産レジデンシャル投資法人 1.03%
31 8961 森トラスト総合リート投資法人 0.41%
32 3227 MIDリート投資法人 -0.81%
33 8963 インヴィンシブル投資法人 -0.94%
34 8982 トップリート投資法人 -1.18%
35 8959 野村不動産オフィスファンド投資法人 -1.37%

ざっくり言ってしまえば出遅れ銘柄の巻き返し。負ののれんを持っていながらクレジットの懸念で放置され気味だったいちごと日賃住、2番手オフィス銘柄として2番手以下のエクセレント、東急リート、森ヒルズ、大和証券オフィス、オリックスと何とも分かりやすい。特にトップ5は出遅れに加えて、負ののれんやグレードの高いオフィス保有など少し光るものもきっちり評価された結果です。

このブログをご参照いただいている皆様に申し訳ないのは、足元でこそ出遅れを挽回しつつあるもののちょこちょこオヌヌメしてたユナイテッド・アーバンと森トラストの体たらくでございます。不安要素はありつつも、それなりにマーケットは織り込みつつあり、リバーサルも大きいと考えてましたが、今年に限って言えば結果が出せなかった一年と断言できます。

あと、いちごと日本賃貸住宅は安定した業績ながら負ののれんが評価されにくいJ-REITマーケットでは割安に放置される懸念があり、また日本の不動産の閉鎖性、流動性から負ののれんによる財務テコ入れは容易ではないと思ってましたが、不動産マーケットの活況、金利低下、株高による投資家増加により、「普通のJ-REIT」として評価されるようになってしまいました(株価的に)。そこも読み違ったのは正直なところ。

ではオヌヌメランキングです。正直なところメッチャ苦しいですが、J-REITに対するスタンス年初に述べた通り変わっておらず、あくまで配当利回り商品として、「この水準の利回りにお得感あるか」「いつまでこの水準を維持できるのか」という観点から、まあこんなもんかなとランキングされているものです。

森トラストとかグローバルワンなんて逆張り以外なんでもございません。なお、利回りの計算方法は不動産投信情報ポータル様と同じです。全銘柄の平仄を取るため開示ベースの数字を使ってます。

3263 大和ハウスリート投資法人 566,000 3.68%
11月に無事上場を果たした物流メインのリート。商業はちょっと不安要因で、綜合的にも大和ハウスリートに比べると投資家フレンドリーにやや欠ける。長期契約がメインなのでブレは少ないものの、今後の物件組入次第ではバリュエーションが変わるかもしれません。巡航ベース利回りは上場時で5.8%。まだもうちょっと上でも良いかもしれません。

3279 アクティビア・プロパティーズ投資法人 554,000 5.76%
東急不動産がスポンサーのオフィス/商業REIT。東急リートから離脱したと思ったらこんなこと考えていたのか、いや知ってたけど、というのが業界のコンセンサス。正直、不動産ビジネスとして見ると東急電鉄より格が落ちるのだけども、オフィス市況さえ持ち直せばリスクは大きく減少するREIT。なんで11月に50万円のところまで売られたんですかね?あれはバーゲンセールでした。

8985 ジャパン・ホテル・リート投資法人 24,170 7.40%
唯一のホテル専業リート。この1年、ホテル業界は絶好調だっただけにその反動がちらほら見えるところに、韓国中国ショック。JHRへの影響は少ないと思いますが、業界全体が停滞するとちょっと影響も出るかと。利回りが高いのは、ホテルを信じたくないという固定観念をもった連中が多いのがこのマーケットだからです。(外国人の好みの影響で)CMBSはそこそこのホテルを持っているので、どんな形で入れ替えを実現するのか気になるところ。雪月花は予約が取れないのでわざわざGoogleに広告出さなくてもいいじゃないかと思います。

8956 プレミア投資法人 330,000 5.95%
NTT都市開発、KENコーポ(高級住宅の業界最大手の一角)を中心としたオフィス/住宅REIT。マーケットの成長はNTT都市開発のオフィス、安定収益は住宅からという素晴らしいバランス感覚のREITだったはずが、2流オフィスが大きく足を引っ張って評価いま一つ。NTT都市開発も積極的に関わっていく感じに欠けるが利回りはもうちょっと下がってもいいと思います(相対感で)。
8961 森トラスト総合リート投資法人 733,000 5.18% 大手だけど非上場なんで分かりにくい森トラストがスポンサーのオフィス中心のREIT。不動産会社の格としては東京建物や森ビルより上なんだと思ってます。ソフトバンクの本社とコンラッドが入る汐留ビルはREIT随一のオフィスビル。大型の賃料改定が控えており、三田ビルのリーシングも1月頃に大きな方針を固めるということで、株価はやや伸び悩んでましたが何とかここまで持ち直した。

8958 グローバル・ワン不動産投資法人 528,000 5.15%
明治安田、三菱、近鉄、そして最近森ビルがスポンサーの仲間入りしたオフィスREIT。ワンマン社長の下、近・新・大を標榜するREIT。「狭い日本じゃ分散しても効果ないよ」と言ったとか言わないとか。仙石山森タワーの取得で打てる手はあと一つくらいになってしまった。あとは株価回復まで耐えるのみ。淀屋橋フレックスタワーの日本生命も大阪拠点の集約に乗り出しており(今の本社の横で再開発)これまた不安材料。

上記銘柄以外は次の記事に続きます。